今日はTSUTAYAに行ってこい!~大学受験を終えても勉強を続ける君へ~

試験僕の話
F1 DigitalsによるPixabayからの画像

合格おめでとう。この一年間の浪人生活、本当によく頑張った。塾に行かず、スタディサプリと参考書での勉強。不安もあったが、勉強を続けてきたことが結果に繋がったと思う。第一志望には落ちたけど、後期試験で北大に合格できた。

君は今、合格したことへの安堵と喜びで胸がいっぱいなはずだ。そして、気持ちを新たに勉強を頑張ろうと意気込んでいると思う。今からでっかい本屋に行って大学の参考書を買い、大学の勉強を始めるつもりなんだろう?。

その姿勢はすごい。勉強に対するガッツは、今の僕にはほとんどないから尊敬する。でも、ちょっと待って欲しい。君は本当に、勉強したいと思ってる

受験勉強を頑張れたのは、学歴に輝きを感じ大学での勉強は面白いと期待していたからだ。学問自体に興味があって勉強してきた訳じゃない。でも、一年間勉強し続けた結果、受験勉強を頑張れた本来の理由を忘れてしまった。自分は意識の高い人間で、勉強をするために大学に行くんだと錯覚してしまった

その幻想は、札幌の桜よりも早く散った。残念なことに、大学の9割5分の授業はクソつまらなかった。まあ、大学の教員は研究のプロであって、教えるプロじゃないから仕方ない。無機質な講義を受け、テストのために勉強し、評価される。中高と大して変わらない教育システムだった。本当に勉強が好きなら、教育システムなんて関係なく勉強できるはず。それだけのことで勉強が嫌になってしまった僕は、もともと勉強が好きじゃなかったことに気付く。

それに、受験勉強の時「時間を忘れるほど集中した」ことはそんなになかった。後悔や不安や恨みなどが、勉強を始めた途端に襲ってきた。勉強すると脳は疲れるから、脳が勉強させないように邪魔していたんだと思う。でもそうやって自分と厳しく向き合ったことが、受験勉強での成長の一つではあることは確かだ。そして君は、浪人中の12月に悟った。

自分より不幸な境遇にいる人はこの世界に何十億人もいる。目標があり、それに向かって努力できる環境にいる自分は、めちゃくちゃ恵まれている。恵まれた環境に生まれ育った僕は、いつかそれを社会に返さなきゃいけない。

何かのスピーチで使えそうな名言だし、とても立派だと思う。でも、今思い返すと、一つだけ気になるところがある。それは最後の「返さなきゃいけない」だ。君は社会に貢献することは義務「have to」だと思っている。「want to」じゃない。

浪人生活を続けるうちに、「環境問題の解決に貢献したい」という思いが強まっていったけど、それが心の底から叶えたいものなのかは疑わしい。

他者を救うことによって、自らが救われようとする。自らを一種の救世主に仕立てることによって、自らの価値を実感しようとする。これは劣等感を払拭できない人が、しばしばおちいる優劣コンプレックスの一形態であり、一般に「メサイア・コンプレックス」と呼ばれています

岸見一朗、古賀史健「幸せになる勇気」(ダイヤモンド社p162)

きっと君は、浪人している自分に劣等感を感じ、環境問題の解決する救世主になろうとした。そんな馬鹿な。と思うかもしれない。でも入学して半年後には、僕がやりたかったのはこの分野なのか?と悩むことになる。

一年間勉強し続けた結果、勉強が好きじゃないのに、勉強しに大学に行くと勘違いしてしまった。劣等感から、自分は救世主になると言い聞かせた。そうして今、君は「環境問題の解決に貢献したい」ので「大学の勉強を頑張ろう」としている。

さっきも言ったけど、入学してしばらくすると、君は自分を騙していたことに気づく。その時「僕はちょっと張り切りすぎてたな。OK、OK。勉強はほどほどにして大学生活楽しもうか!」と切り替えられればよかったんだけど。でも受験で培ったもう一つの信念が、「楽しむ」ことを拒んだ

それは、「一生懸命に生きる」だ。受験を通して一生懸命に生きることが美徳になった。授業参観で発表すれば、親が感動して泣き出してしまいそうなこの信念の、一体何がよくないのだろう。

自分のいる環境や与えられたことを精一杯できるなら、それは「何でも一生懸命」にできる人だ。でも君は違う。受験という大きな目標や自分のやりたいことなら頑張れる「訳あり一生懸命」だ。「訳あり一生懸命」な僕たちは、日々を全力で生きたいと思ってるけど、つまらないものに出会った時、それをやる意味を考えてしまうこんなことに時間を使っていいのかと考えてしまう

大学に入学してから今日にいたるまで、僕は何度も何度も編入や中退を考えてきた。受験みたいに、全力で頑張れない自分が嫌だった。つまらない授業や勉強に時間を使っていいのか?80歳まで生きたとしたら人生は4000週で、20歳の僕にはあと3000週しかない。しかも、時間は時が経つにつれて早く過ぎる。無駄なことはしたくない。情熱を注げることだけをやらねば。僕は生き急いでいた

「何でも一生懸命」な人になれば、問題は解決する。「これをやる意味は?」なんていちいち考えずにとりあえずやってみる。そのうちできることが増え、好きになっていくものだから。できれば君も「何でも一生懸命」な人になって欲しいけど、一気に変わるのは難しい。思考を変えるには、砂漠を森林に変えるように、根気よく取り組まなきゃいけないから、「何でも一生懸命」にはすぐにはなれない。でも「訳あり一生懸命」は自分を苦しめることになる。だから今は、一生懸命を、努力ではなく楽しむ方向に向けてほしい

受験は君を大きく成長させてくれた。でも、「好奇心のアンテナ」は壊れてしまった。テレビを見ること、漫画を読むこと、ゲームをすること許してあげよう。映画を観に行こう。友達に会いにいこう。今やりたいことに目を向けて、「好奇心のアンテナ」を取り戻そう。せっかく勝ち取った大学生活なんだから、精一杯楽しまなきゃもったいないだろ?

大学で遊んでいる学生に、冷たい目を向ける人はいっぱいいる。僕もそうだった。でも他人の生き方を認められないなら、それは幸せじゃない証拠だ。もっと肩の力を抜いて欲しい。遊ぶことを許してあげよう。まずは自分が満たされよう。そうすれば、自分も誰かを満たしたいと思えるから。

僕は大学一年の冬にヒッチハイクをした。(詳細はこちら→ヒッチハイクで帰省してみた|うしーぷ|note)この経験で、僕はたくさん満たされた。乗せてくれた人の優しさに感動した。僕も誰かを助けたいと心から思えた。そうやってたくさん満たされた上で、「環境問題の解決に貢献したい」と思えたら。これは劣等感からくるものではなく、僕の使命だと言えるだろう。

授業だけに焦点を当ててしまえば、大学はしんどい場所になる。でも北大には、イベントを開催している人や起業している人など、面白いことをやってる人が沢山いるし、挑戦できる環境がある。引き出しは沢山あって、それを使うかどうかは君次第なんだ。

まずは、「好奇心のアンテナ」を取り戻そう。

そのためにも、、、

今日はTSUTAYAに行っておいで。

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