この夏、大学のプログラムに参加し、バングラデシュに行ってきた。ある企業にインターンをさせていただき、沢山の日本人職員の方とお話できた。魅力的な方たちばかりだったが、特に2人の方のアドバイスが印象に残っている。
Sさんのアドバイス
1人目は、入社2年目で海外事務所に配属された若手のSさんだ。大学院時代には、世界銀行や国連が援助するプロジェクトに携わっていた。そんなアクティブなSさんは、世界でやっていくために必要なことを教えてくれた。
・どの分野でも一流の人には需要があるので、専門性を高めること
・日本に籠もらず、広い世界に目を向けること
・自分の持っている知識だけですぐに答えを出さず、考え続けること
海外経験が豊富なSさんの言葉には重みがあった。これらのアドバイスは、僕が学生生活を送る上での指針になると思った。
Hさんのアドバイス
もう1人は、ある日の夕食時にお話をしたHさんだ。Hさんは中年だが、このバングラデシュの現場が初海外だそうだ。今まではずっと国内で仕事をされていた。そんなベテランのHさんは、こんなアドバイスをしてくれた。
・インターンのレポートには、「公務員になります」と書くこと
・北海道に住む学生として、セイコーマートでバイトすること
・好きな人にはちゃんと思いを伝えること
順に説明していこう。
インターンのレポートには、「公務員になります」と書くこと
どこに住んでいるのかと聞かれ、僕は「札幌です」と答えた。Hさんはしみじみと言った。「え、お兄ちゃん札幌住んでんの!?札幌市役所ええぞ~。最高やん!」
海外インターンで公務員を勧められるなんて、一体誰が予想しただろうか。ちなみにHさんは公務員ではないし、なったこともない。このギャップにツボってしまった。笑いが止まらない僕に、Hさんは語りかける。
「研修終わったらレポート書くんやろ?じゃあ『公務員になることに決めました』って書け!!」
書けるわけないでしょ笑!
「日本着いたら即行で本屋行って公務員試験の問題集買いな!いやもうAmazonで注文しておけ!」
いや、別に買いませんから笑!!
北海道に住む学生として、セイコーマートでバイトすること
バイトの話になり、何をしているのかと聞かれた。僕がWEBライターだと答えると、「いやー、北海道住んでるならセイコーマートでしょ!セイコーマート最高やん!お金もご飯もゲットできるやん!」
セイコーマートとは、北海道を中心に展開するコンビニだ。確かに、セイコーマートはおいしい。バイト先の上司は、カツ丼を絶賛していた。だからセイコーマートでバイトするのはいい考えかもしれない。ただ、廃棄が貰えるかどうかは、店舗によって異なるらしい(真偽は不明)です。
好きな人にはちゃんと思いを伝えること
Hさんは結婚されているが、実は奥さんは、今までに出会った女性の中で三番目に好きな人だそう笑。一番好きだった人に、もっとアタックしたらどうなっていたか・・・。いまでもそんな夢を見ることがあると言う。
「恋愛で一番大切なのは思いやり。でも、この人だと思ったら、勝負に出ること。自分の思いを伝えられれば、たとえ玉砕しても、後悔はしないから。」
「人生が変わる1分間の深イイ話」であれば、僕は確実にレバーを倒していた。
最後に
バングラデシュでの三週間弱で僕が一番笑ったのは、Hさんとお話した時だ。特に公務員を勧められた時がピークだった。
Hさんは、仕事柄転勤が多く、単身赴任の時期が長かったと仰っていた。公務員を熱心に勧めていたのは、一つの家に落ち着いて暮らし、家族と時間を過ごせるありがたさを、身に染みて分かっているからかもしれない。
SさんとHさんの他にも、沢山の方とお話することができた。同じ海外現場にいても、人によってキャリアへの考え方はそれぞれだった。ただ、皆さんは堂々と、ご自身のお話を聞かせてくれた。僕も胸を張って自分のキャリアを語れる大人になりたい。
P.S.
バングラデシュの風景から感じたことをまとめた記事はこちら
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